単純な暗記と順序の暗記に慣れよう

丸暗記は正しくない

高校受験や大学入試、さらには国家試験などどのような試験であっても暗記の方法は必要です。学生なら暗記する分野はいろいろあります。歴史だったら人物名や年号、事件名など。英語なら単語や連語や熟語などです。その他にも理科や社会、国語すべての科目において暗記が必要となります。ですから暗記法をマスターするかどうかが効率よく勉強できるかどうかに左右します。一般的な暗記法は何度も紙に書いたり、赤ペンシートを使ったり、ひたすら読んだりという方法でしょう。反復や復習は記憶の基本ですから大切ですが、このような方法だとどうしても丸暗記になりがちです。丸暗記は脳の仕組みからすると正しい覚え方ではありません。頻繁にテストがある小学生は覚える情報も少ないですから丸暗記でも覚えていられますが、中学、高校となるとたくさんの情報を頭の中に記憶しておかなくてはいけないので丸暗記では思い出すことが出来ないのです。大切なのは全体を理解してから記憶に入ることです。

初めは概要を理解する

暗記法は理解の上に構築されるものです。ですから覚えるときには順序というのが必要となります。「1.速読によって概略を理解する」「2.ゆっくり読み、細かい部分に目を向ける」「3.身に付いたか実際に声を出したり書き出したりしてアウトプットする」このような順序を踏まないとしても覚えることはできますが、それは根のない草のようで、いざ記憶の中から取り出そうとしたときに思い出しづらくなります。なぜなら脳内でネットワークが形成されていないからです。理解やイメージという土台ができてから暗記をするとネットワークが形成されているので、思い出すときにきっかけができます。

細かい部分を暗記しアウトプットする

何度か教科書を読み全体の概要を理解したら、今度は読むスピードを遅くして細かい部分を覚えていきます。例えば英語の単語を覚えたいなら、まず英文を何度も読みます。今わかるレベルの語彙力や文法力だけで大体の筋をつかみ、そのうえで単語を辞書で調べて暗記に入ります。一通り暗記したなと思ったら、それが本当に記憶できているかチェックしてみます。紙に書きだしたり、発音したり、誰かに質問してもらったりして確かめるという方法です。記憶していることが分かったら覚えた情報を人に話すことでさらに記憶を定着させることが出来ます。

記憶は情報を入れるところから思い出すまでの事をいいます。たくさんの情報をいれても思い出せなくては意味がありません。しっかり思い出すためにまず、全体の概要を理解すること、細かい部分を暗記していくこと、暗記できたか思い出してみること、この3つの段階をふみましょう。